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【読書メモ】予測にいかす統計モデリングの基本 改訂第2版

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こんにちは、@yshr10icです。

講談社サイエンティフィク様のご厚意でお送りいただいた『予測にいかす統計モデリングの基本 改訂第2版』を読みました!
本記事では、本書を読んでみた感想や初版との違いについて解説しておりますので、購入を迷っている方は是非参考にしていただければと思います。

本書の概要

書籍名予測にいかす統計モデリングの基本 改訂第2版
ページ数176ページ
価格(税込)3,080円
難易度
コメント状態空間モデルの扱い方に関して、理論から実践に繋ぐコツを上手く教えてくれている。
一方で、ベイズや状態空間モデルについては他の書籍で基本を学んでから本書を読んだ方がより理解を深めることができると感じた。
また、本書ではPythonやRを用いた実装の紹介はありませんので、本書で学んだ後に他の本で実装方法について学ぶのが良いと思います。

私の場合は本書を読む前に以下の書籍を読んでいたので、なんとか本書を読み切ることができました。

本書の内容

本書の目次は以下のとおりです。

  • 第1章 予測とは何かを考える
  • 第2章 確率による記述:基礎体力をつける
  • 第3章 統計モデル:予測機能を構造化する
  • 第4章 計算アルゴリズム1:予測計算理論を学ぶ
  • 第5章 計算アルゴリズム2:モデルを進化させる
  • 第6章 粒子フィルタ:予測計算を実装する
  • 第7章 乱数生成:不確実性をつくる
  • 第8章 時系列解析の基本:傾向をつかむ
  • 第9章 経験知の総結集:売上予測の精度を上げる
  • 第10章 データ同化:シミュレーションの予測性能を向上させる
  • 第11章 確率ロボティクス:お掃除ロボをつくる

基礎編 第1〜4章

基礎編ではモデリングの基礎となる数理や計算理論について学ぶことができます。

ベイズの定理を含めたベイズ統計の基礎、状態空間モデルの基礎について説明されております。

特に第4章では、状態空間モデルにおける1期先予測、フィルタリング、1期前平滑化について数式及び図を用いて丁寧に説明されております。

展開編 第5〜7章

展開編では基礎編で紹介された状態空間モデルの改善方法や、粒子フィルタについて学ぶことができます。

粒子フィルタに関しても数式及び図を用いて丁寧に説明されておりますが、やや難易度は高い内容となっております。

実践編 第8〜11章

実践編では基礎編・展開編で作成したモデルの精度向上やシミュレーション、ロボット掃除機への応用方法について学ぶことができます。

第8章では定常・非定常といった時系列解析の基本を学ぶことができますが、この内容が本の後半にあるのは非常に珍しいと思いました。

本書の特徴

本書は初版から10年ぶりに改訂されており、全ページがフルカラー化、新章が追加(第8章)されております。

画像を見て頂けると分かると思いますが、やはり図がカラーになっているだけで格段に分かりやすくなりますよね。

なお、第2版になって表紙も大幅に変わっているので、一見すると同じ書籍とは思えないので、初版を既に持っている方はご注意ください。

まとめ

本書は数式やフルカラーの図を使って丁寧に説明されております。状態空間モデル、粒子フィルタを学び始める最初の1冊としておすすめです!

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都内のIT企業で働くエンジニアです。普段はデータサイエンス系のコンペに参加したりしています。ガジェット大好きです!